2010/04/06

3.64 Million atmospheric pressure by Group of JAMSTEC and TIT


地球の中心、364万気圧を再現…東工大など




 地球中心部の364万気圧、5500度という超高圧高温状態を実験室で再現することに、海洋研究開発機構や東京工業大学などの研究チームが世界で初めて成功し、5日発表した。
 地球の中心部には固体の鉄があると考えられているが、その密度は地上の1・65倍になることが実験的に確認できた。中心部の圧力は、東京タワー100個を手のひらに載せた場合に相当するという。

 研究チームは、先端を直径0・04ミリの円形に削ったダイヤモンド2個で微細な鉄粒を挟んで加圧し、レーザー照射して加熱した。大型放射光施設スプリング8で鉄粒の状態を分析し、地球中心部の内核の鉄の結晶構造も確かめた。今後の研究で、内核の外側にある外核の化学組成に迫るなど、地球の内部構造の解明が期待されるという。

 ダイヤモンドは地上で最も硬い物質で、高圧の実験には欠かせない。だが80万気圧以上に上げると、圧力を下げる際に壊れてしまうので、実験では使い捨てだった。今回は0・2カラット、1個20万円ほどのダイヤモンドを200個以上使って試行錯誤したという。
 研究チームの広瀬敬けい東京工業大教授は「地球内部にある、あらゆる物質を人工的に合成することが可能になった」と意義を話している。




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