ウクライナのヤヌコビッチ大統領 : 1日にはブリュッセルの欧州連合(EU)本部を訪問, 5日、就任後初の訪露
ウクライナのヤヌコビッチ大統領は5日、就任後初めてロシアを訪問、クレムリンでメドベージェフ大統領と会談した。
メドベージェフ大統領は会談の冒頭、「ヤヌコビッチ政権の発足を機に、ロシアとウクライナがまったく新しい協力に踏み出すことを期待している」と述べ、急進的な親欧米路線を進めたユシチェンコ前政権で冷却化した両国関係の再出発を宣言した。
ヤヌコビッチ大統領はロシアに先立ち1日にはブリュッセルの欧州連合(EU)本部を訪問しており、欧州とロシアの双方と安定した関係を築く姿勢を示している。
Віктор Федорович Янукович
1950年7月9日生まれ(59歳)
ウクライナ、親露派ヤヌコビッチ大統領が就任
関連情報ウクライナ大統領選挙
ウクライナの首都キエフ(Kiev)の議会で、大統領就任の宣誓を行った後、権力の象徴である「ブラバ」を掲げるビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)新大統領(2010年2月25日撮影)。(c)AFP/ANASTASIA SIROTKINA
【2月25日 AFP】ウクライナ大統領選で当選した親ロシア派のビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)元首相は25日、ウクライナ独立後第4代目の大統領に正式に就任した。
就任式に影を落としたのは、7日に行われた大統領選で敗北した対立候補のユリヤ・ティモシェンコ(Yulia Tymoshenko)首相が出席しなかった点だ。ティモシェンコ氏は自分の敗北を認めておらず、首相職辞任も拒否している。
人口46万人、ロシアと欧州連合(EU)を橋渡しする存在であるウクライナを新たに率いるヤヌコビッチ大統領は、「オレンジ革命(Orange Revolution)」以降5年間にわたり前任者ビクトル・ユーシェンコ(Viktor Yushchenko)大統領が主導した親欧米路線から、ロシア寄りにかじを切るものとみられている。
外交政策の優先課題に関してはすでに声明で、ユーシェンコ前大統領が主要目標に掲げた北大西洋条約機構(North Atlantic Treaty Organisation、NATO)への加盟を追求せず、またロシア主導の軍事同盟にも加わらない方針を示している。
ただし、EU加盟については追求を止める意図はないことの表明として、来月1日から開始する就任後初の外国訪問では、モスクワ(Moscow)に向かう前にベルギーの首都ブリュッセル(Brussels)にあるEU本部に立ち寄る日程を選択した。
内政課題としては、前年の国際金融危機で15%の収縮に見舞われた経済の建て直しと、自らの支持基盤である東部地域と支持の弱い中西部地域との間の溝を埋める努力が必須とされる。
就任式に影を落としたのは、7日に行われた大統領選で敗北した対立候補のユリヤ・ティモシェンコ(Yulia Tymoshenko)首相が出席しなかった点だ。ティモシェンコ氏は自分の敗北を認めておらず、首相職辞任も拒否している。
人口46万人、ロシアと欧州連合(EU)を橋渡しする存在であるウクライナを新たに率いるヤヌコビッチ大統領は、「オレンジ革命(Orange Revolution)」以降5年間にわたり前任者ビクトル・ユーシェンコ(Viktor Yushchenko)大統領が主導した親欧米路線から、ロシア寄りにかじを切るものとみられている。
外交政策の優先課題に関してはすでに声明で、ユーシェンコ前大統領が主要目標に掲げた北大西洋条約機構(North Atlantic Treaty Organisation、NATO)への加盟を追求せず、またロシア主導の軍事同盟にも加わらない方針を示している。
ただし、EU加盟については追求を止める意図はないことの表明として、来月1日から開始する就任後初の外国訪問では、モスクワ(Moscow)に向かう前にベルギーの首都ブリュッセル(Brussels)にあるEU本部に立ち寄る日程を選択した。
内政課題としては、前年の国際金融危機で15%の収縮に見舞われた経済の建て直しと、自らの支持基盤である東部地域と支持の弱い中西部地域との間の溝を埋める努力が必須とされる。
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