「愚かで愚直であるかも知れないが…」21日の鳩山首相
鳩山由紀夫首相が21日夕、首相官邸で記者団に語った内容は、 以下の通り。
「こんばんは」
【海兵隊の抑止力】
――よろしくお願いします。今日の党首討論で、「 海兵隊の抑止力は大きいから、 沖縄から遠いところへ移設するのは適切でない」と発言したが、 ではなぜ総選挙前に「最低でも県外、できれば国外」 とおっしゃったのか。政権を取って、 抑止力の考えに変化があったのか。
「抑止力の重要さ、これは前から認識をしていました。 むしろ正確に、政権の中に入って、様々な情報というものを、 理解をしていく中で、それが進化をしたと、 そのようにとらえてください」
【徳之島への電話】
――徳之島に電話した滝野副長官の気持ちについて「 副長官に聞いてほしい」とおっしゃったが、 長官の指示で行ったことを、 滝野さんの気持ちとなさるのはいかがか。 うまくいった手柄は政治家、失敗した責任は官僚が取る、 それが鳩山政権の政治主導なのか。
「そういうわけではありません。この件に関しては、 平野官房長官が滝野副長官に指示をしたというふうに、 うかがいました。従って、まあ、この件、 当然事務方のトップとして滝野副長官にお願いをしていると言うこ ともありますから、平野長官がそのことを指示をして、 徳之島で大集会をされましたから、 その状況というものを聞かれたと、 聞こうとされたというふうに私は理解をしています」
――滝野副長官の気持ちの問題ではないと思うが。
「ですから、平野官房長官です」
【普天間問題と進退】
――総理は普天間基地移設問題に関して、 ここまでマスコミの注目を集めることに疑問があると拝見するが、 今日は「すべての政策に職を賭す」としつつ、 普天間問題に関する進退判断は避けている。 総理が言いだした問題で約束を守るかが、 国民が鳩山政権を信頼できるかの試金石になっているという意識は お持ちか。「はい、それだけに、この5月末までに、 なんとしても、この問題決着をさせたいと、 その思いでございます。これは私は、あの、 谷垣総裁との党首討論でも申し上げました。もうある意味で、 愚直にですね、簡単に、それならば辺野古に決めようと、 12月に決めようと思えば、それは日米関係はむしろ、 その直後は良好だったかも知れない。しかし愚直にそのことは、 私は望ましいと思わなかったと。そして、 新たな移設先というものを考えてきたということでございます。 それだけに厳しい状況というものは、 良く存じておりますけれども、 沖縄の県民の皆さん方のご負担を何としても、 少しでも和らげたいと、その思いの元で、今努力をしていると、 それに尽きることでございます」
【舛添新党】
――自民党の舛添議員が離党、新党結成の動きを見せているが、 新党結成の動きが止まらない中で、 参院選に与える影響をどうお考えか。
「これは自民党さんも大変だなと、そのような思いはあります。 しかし、こういうときだからこそ、参院選を考える前に、今、 いかにして国民の皆さんのために、しっかりとした、あー、 政治を行うかという原点を、見つめ直して努力をして参りたいと、 その一言であります」
【愚かな総理】
――今日の党首討論で、「私は愚かな総理かも知れません」 とおっしゃった。国民からすると、普天間問題が混乱して不安、 不満が募っている。その中で「愚かな総理」 の真意を説明願いたい。「この意味はですね、ワシントン・ ポストがそのようにやゆをされたと、 それをそのままいただいたわけであります。すなわち、 愚直にですね、 やはり沖縄の県民のみなさん方のご負担というものを、 なんとしても少しでも、和らげたいと、いう思いがあったと。 それから本当の意味で、あの、 辺野古に決めたときに何も動かなくなってしまうことで、 日米安保が守られるのかと、そのことの心配もあったと。 むしろ愚直に、愚かかも知れないけれども、 その思いを守りたいと。 沖縄県民の皆さんのために尽くしたいという思いから、 出てきた言葉であります。私は、しかしその愚直さを、 むしろ今こそ生かさなきゃならないときだなと。 簡単に考えればですね、ある意味で、 昨年の12月に決着をはかろうと思えば、 それは楽だったかも知れない。どんなに負担が、 個人としては軽かったかも知れない。しかし、 そのことで本当によいのかと。私は日米安保のためにも、 むしろ愚かで愚直であるかも知れないけれども、 県民の皆さんのことを思い、そして真の意味での、 日米安保のことを考えたときには、 むしろこの判断が将来正しかったということを、 言って頂けるときが来るんじゃないかと、 愚直にそのように考えています」
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