4億円通帳に「先生」記載、小沢氏は「知らない」
小沢一郎・民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」 の政治資金規正法違反事件で、 同会の元事務担当者の石川知裕衆院議員(36)が2005年、 前年の土地取引に充てた4億円とは別の現金4億円を同会の口座に 入金した際、預金通帳に「先生」 という文字が記されていたことが、関係者の話でわかった。
石川容疑者は「小沢先生から4億円を預かった」 と東京地検特捜部に供述しているが、 小沢氏は特捜部の事情聴取に、この4億円について「知らない」 と話している。特捜部は小沢氏の説明は不自然とみて、 05年の4億円の原資についても解明を進める。
関係者によると、石川容疑者は、 陸山会が東京都世田谷区深沢の土地を購入した約5か月後の05年 3月、 4億円を同会や小沢氏の関連政治団体などの口座に分散して入金。 翌月、全額を同会の口座に集め、5月に全額を引き出していた。 これらの入出金は、 陸山会の政治資金収支報告書に記載されていない。
同会の預金通帳には、 05年4月に4億円が集められた際の入金記録の横に、「先生」 と書き込まれていた。また、 4億円を同年5月に引き出した際の出金記録の横には、「返」 という文字も記されていた。 いずれも石川容疑者が記入した可能性が高く、 小沢氏からの資金を入金したり、 返金したりしたことを表すとみられる。
石川容疑者はこの4億円について、「 小沢先生から預かっておくように言われ、銀行に入れた。その後、 小沢先生から返してくれと言われたので全額を返した」 などと供述している。
小沢氏は今月23日に特捜部の事情聴取を受けた後、 記者会見を開き、 04年10月に土地代金に充てた4億円の原資について言及。 家族名義の銀行口座から引き出すなどして、 港区内の事務所で保管していた資金が当時、4億数千万円あり、 うち4億円を陸山会に貸し付けたと説明している。
小沢氏の説明が事実だとすると、 04年10月の土地購入後には数千万円しか残らなかったことにな り、約5か月後に別の4億円を小沢氏がどのように調達したか、 説明が求められそうだ。
関係者によると、小沢氏は23日の特捜部の事情聴取では、 05年の4億円の入出金について、「知らない」と話したという。
読売新聞は、 05年の4億円の原資について小沢事務所に質問したが、 29日までに回答はなかった。
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